昨年秋にソブリアード(シメプレビル、1日1回内服)という飲み薬が日本でも発売となりました。インターフェロン(週1回の注射)と、リバビリン(1日2回内服)の併用によって、ウイルスの排除率は90%近くとなり、副作用が少ないというのが特徴です。大きい病院だけではなく、肝臓専門の開業医でも使えるようになりました。治療期間も半年となり、患者さんにとっては喜ばしい事でした。 さて、今後発売される臨床試験中の薬剤についても少しずつ情報が入ってきています。いずれもインターフェロンを使わずに、飲み薬だけで治療を行うという試験です。この治療に関して肯定的な意見も多くありますが、私は注意すべき点があると思います。それは薬剤耐性という問題です。 新規薬剤によってウイルスが耐性化すると、それ以降の治療にも支障を来たします。また、元々、耐性ウイルスを有している方もかなりいらっしゃって、治療が無意味なものとなる事もあるでしょう。 新規薬剤使用前にはウイルス耐性を有している方なのか、また治療中に耐性化が起きるリスクも鑑みて治療に望まないといけません。 いずれにしろ、飲み薬だけで安全に効率よくウイルスを排除できるようになるという甘い見通しは時期尚早のようです。今後、C型肝炎の治療を考えている方は御参考にしてください。